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実験TIPS

トラブルシューティング~ELISA~

バックグラウンドが高い

・洗浄が不十分
ウェル内が十分満たされる量の洗浄液を添加してください。洗浄後はプレートを逆さにし、ペーパータオルなどに数回叩きつけて液を完全に除去してください。
キットを使用する場合は、洗浄液の添加量や洗浄回数がプロトコルに記載された通りに行われていることを確認してください。

・反応温度が高い
エアコンやオートクレーブなどの熱源が近くないことや直射日光があたっていないことを確認してください。
また、インキュベーター内で反応を行う場合は、適切な温度設定となっているか確認してください。

・発色反応時間が長い
発色反応の時間を短くするなど反応時間を検討してください。
キットを使用する場合は、プロトコルに記載された反応時間を確認してください。




得られた吸光度が全体的に低い

・標準溶液や検体、試薬の添加忘れ
標準溶液やサンプル、試薬が正しく添加されているか確認してください。

・試薬の劣化
試薬は保存条件や使用期限を守ってください。

・プレートや試薬類の温度を室温に戻さずに使用
プレートや試薬類が冷蔵保存されている場合、実験開始の約2時間前を目安に冷蔵庫から出し、使用する前に室温に戻っているか必ず確認してください。

・反応時間が短い
発色反応の時間を長くするなど反応時間を検討してください。
キットを使用する場合は、プロトコルに記載された反応時間を確認してください。

・酵素反応が阻害された可能性
アジ化ナトリウムはHRPの活性を阻害するため、防腐剤として検体などに含まれていないか確認してください。
※洗浄工程によ除去される可能性が高いですが、なるべく使用は避けてください。




ばらつきが大きい(CV値が高い)

・ウェルへの添加量にばらつきがある
ピペットは校正されたものを使用してください。マルチチャネルピペット使用する際は、全てのチップが均等に溶液を吸えているか確認してください。
また、一定量ずつ添加するために連続分注器を使用することもおすすめです。

・固相化抗体、抗原が剥がれる
サンプルや試薬添加時にチップの先でウェルの底面を擦らないように注意してください。

・溶液の濃度が不均一
検体や試薬類は濃度が均一となるよう、よく混和してからウェルに添加してください。
特に冷凍保存していた場合、解凍後は不均一な溶液となることがあるためよく混和し、沈殿等が無いか確認してから使用してください。

・ウェルの乾燥
洗浄後はウェルが乾燥しないように速やかに次の操作(溶液の添加)を行ってください。また、次に添加する溶液は洗浄前までに事前に調製してください。
インキュベートするときは必ずプレートシールを貼り、ウェル内の溶液の蒸発を防止してください。また、プレートシールは再利用せず、各工程ごとに新しいプレートシールを使用してください。

・エッジ効果
プレートの外側のウェルは内側に比べて、環境温度の影響を受けやすいため、外側と内側で反応の差が生じることで結果のばらつきが大きくなることがあります。エッジ効果を防ぐために次の対策が挙げられます。
①プレートや試薬類が冷蔵保存されている場合、実験開始の約2時間前を目安に冷蔵庫から出し、使用する前に室温に戻っているか必ず確認してください。
②エアコンやオートクレーブなどの熱源が近くないことや直射日光があたらないことを確認してください。
③複数枚のプレートを同時に使用するとき、プレートは重ねずにインキュベートしてください。

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