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実験の基本情報

ELISAの原理

ELISAとは

ELISAではマイクロプレートのウェル底に抗原を吸着させ(固相化)、「抗原に特異的に結合する抗体」と「抗体に結合した酵素(触媒)」によって吸光シグナルを増幅する手法です。増幅したシグナルを測定することで試料中の目的抗原の濃度を測定することが可能です。
ELISAはEnzyme-Linked Immunosorbent Assayの略でイライザ(ɪˈlaɪzə)と発音します。

ELISAの種類

本稿ではELISAの主要な4つの手法を紹介します。

・直接ELISA
・間接ELISA
・サンドイッチELISA
・競合ELISA

直接ELISA (Direct ELISA)
マイクロプレート上に試料を固相化し、HRPなどで標識した抗体で検出します。


間接ELISA (Indirect ELISA)
マイクロプレート上に試料を固相化し、目的抗原に対する一次抗体を添加します。次に、標識済みの二次抗体が一次抗体に結合することで目的抗原を検出します。
二次抗体の使用により一次抗体の選択肢が大きく広がります。

サンドイッチELISA (Sandwich ELISA)
感度と特異性が高いためELISAの中で最もよく行われる方法です。同一抗原の異なるエピトープに結合する2種類の抗体(補足抗体と検出抗体)で抗原を挟み込んで検出します。
※検出抗体を一次抗体とし、標識済み二次抗体を用いることで検出抗体の選択肢を広くすることができます。


競合ELISA (Competitive ELISA)
試料中の目的抗原と目的抗原の標品を競合させ、シグナルの低下量から濃度を算出する手法です。
マイクロプレート上に①目的抗原に対する抗体を固相化する方法と②目的抗原を固相化する方法の2種類があります。

①目的抗原に対する抗体を固相化する方法
試料と標識した抗原を混合し、目的抗原に対する抗体(補足抗体)を固相化したプレートに添加します。抗体との結合反応において試料中の抗原と標識抗原が競合します。従って、試料中の抗原が多いほど補足抗体と結合する標識抗原は少なくなり、検出されるシグナルは低くなります。


②目的抗原を固相化する方法
試料と目的抗原に対する標識抗体を混合し、この混合物を目的抗原を固相化したプレートに添加して反応させます。試料中の抗原と固相化した抗原は競合して標識抗体に結合します。従って、試料中の抗原が多いほど固相化した抗原と結合する標識抗体は少なくなり、検出されるシグナルは低くなります。
※検出抗体を一次抗体とし、標識済み二次抗体を用いることで検出抗体の選択肢を広くすることができます。


ELISAの種類ごとのメリット・デメリット

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