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実験TIPS

大腸菌の液体培養のコツ

大腸菌の液体培養のコツ

・大腸菌は好気的な条件下で培養すると増殖が速くなります。よくエアレーションをしましょう。液体培地表面は揺れている方が良いです。
・液体培地は容器の容量の10-20%を目安にします(50mlチューブで10mlまで、500mlフラスコで100mlまで)。
栄養に富む培地でより大腸菌収量は増えます。
・古い抗生物質溶液は失活していることがあります。その場合、意図したセレクション行われません。
・三角フラスコにはバッフル(邪魔板)がついたものもあります。旋回振とうにより培養液がバッフルに当たり、エアレーションが良くなります。




培養液を狙ったODに合わせるコツ

大腸菌によるタンパク質の発現などで大腸菌培養液を狙ったODに合わせる必要がある場合のポイントです。

・植菌の1時間程度前に、培養容器に入れた培地をインキュベーターで培養温度にしておきましょう。こうすることによって培養曲線がきれいに引けます。
・植菌やOD600測定で培養容器をインキュベーターの外に出す時は、フラスコの下に厚めに紙タオルなどを敷きましょう。培地の温度が下がるのを防ぎます。また、なるべく早くインキュベーターに戻しましょう。
・同じ培養容器で培養するときには決まった回転数(rpm)で行うことが好ましいです。
・増殖曲線を書くことで狙ったODへ到達する時間を概算することができます。増殖曲線は片対数グラフ(OD600の軸が対数)を使用します。
・OD600測定に紫外可視分光光度計を使用する場合、測定値は機器によって異なることがあります。大腸菌のOD600測定は培養液に吸収された光の量ではなく、培養液によって散乱された光の量に基づきますが、通常の分光光度計は光散乱測定用に最適化されていません。実験の継続性を考えれば毎回同じ機器を使用するのが好ましいと言えます。

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