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実験の基本情報

発現用大腸菌株BL21(DE3)について

BL21(DE3)とは

BL21(DE3)株は広く使われている大腸菌発現システムの宿主です。BL21(DE3)株はBL21株の染色体DNAにλDE3遺伝子が組み込まれた大腸菌株で、λDE3遺伝子上には lac UV5プロモーターの制御下にT7 RNAポリメラーゼ遺伝子が配置されています。このBL21(DE3)株に目的の蛋白質遺伝子を組み入れたT7プロモーター発現ベクターを導入すると、イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)添加で、lac UV5プロモーターによりT7 RNAポリメラーゼが誘導され、このポリメラーゼがT7プロモーターからの目的蛋白質遺伝子の転写を引き起こし、これによりその目的蛋白質の強力な発現がおこなわれます。

BL21(DE3) pLysSとは

BL21(DE3)pLysS株は宿主に対して毒性のあるタンパク質を発現させる場合に有用な菌株です。 BL21(DE3)株の lac UV5プロモーター下流のT7 RNAポリメラーゼ遺伝子はIPTG非誘導時でもわずかに発現(基底発現)しており、それに伴いプラスミド上の目的タンパク質も微量に発現することがあります。目的タンパク質が宿主に対して毒性を示す場合、微量であってもプラスミドの不安定化や宿主の増殖を妨げ、結果的に目的タンパク質が十分量得られないことがあります。
BL21(DE3)pLysS株BL21(DE3)株にT7リゾチーム遺伝子を持つプラスミドpLysSを導入したT7発現系の宿主大腸菌です。T7リゾチームはT7ポリメラーゼに結合して転写活性を低下させることによって、非誘導時の微量な目的タンパク質発現を抑制します。

BL21とは

BL21株は BL21(DE3)株およびBL21(DE3)pLysS株の親株となる大腸菌株です。BL21株、BL21(DE3)株およびBL21(DE3)pLysSではlon protease と ompT membrane protease遺伝子を欠損しており、発現タンパク質がこれらのプロテアーゼで分解されるのを防ぐことができます。

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